awatomo2004-12-12

 手作り石けんに挑戦してみた。なぜまた石鹸なのか元をたどれば、インスタレーションなどの立体作品の材料探しに行き着く。というのも、樹脂などを使った立体物を作ると、残った材料などの不燃ゴミ有機溶剤などの有害廃棄物が大量に出る。特に大型の作品を作ろうとすると、ちょっと半端じゃない量になる。それは美術学校の工作室や、工業会社の製造現場など、それなりの設備のある環境では当たり前の光景だったが、いざ自分の家でやりだすとそれが予想以上に面倒かつ重大な問題だということに気がついた。「あわ屋」として、このまま不燃ゴミや有害物質をばらまいて創作活動を続けていいのか?しかしかといってすぐ陶芸作家や木工彫刻家に転身するのではなく(そういう方法もあるかもしれないけど)、自由な創作活動が環境循環の輪にうまく取り込まれるような方法はないかな?ということに関心が向いていた。
 そこで石鹸である。きっかけは、こないだYuが「手作り」のオリーブオイル石鹸をもらってきて、自分でも作ってみたいと言っていた事。なるほど、石鹸は「手作り」できるのか。そいういえば石鹸は型に入れればどんな形にでも出来るし、着色も自由が利きそう。濡れない限りそれなりに強度もある。彫ったり削ったりの加工もしやすそうだ。樹脂の代用になるかもしれないな。それに何と言っても材料は食用油!当然余った材料は実用的な「手作り石鹸」になるし、無添加手作り石鹸は水の汚染も少ない。これはいいじゃん!そうか、「あわ屋」の「あわ」は、石鹸のアワのことだったのか!などと妙に納得。
 というわけで早速チャレンジである。ネットで調べてみると予想以上にたくさんの石鹸の作り方に関する情報があってちょっとびっくり。どうやら意識の高いマダムの間ではちょっとしたブームのようだ。手作り石鹸にはまっている人を「ソーパー」と呼ぶらしい。油種によって材料の配分だとか、出来上がりの性質が変わったり、なかなか奥が深そうだ。またハーブやら何やらで色を着けたり香りを着けたりして楽しんでおられる様子。彼女たちが楽しんでいるのは当然ながら化粧品としての石鹸だが、僕が関心があるのは材料としての石鹸。なんか変な感じ。オリーブオイル石鹸の場合、型に流す前の段階で24時間断続的に混ぜ混ぜする必要がある。さらにそこから完全に固まるまで1ケ月ほどかかるらしい。こりゃ気の長い作業だな、とはいえこうして出来上がりを待つのも楽しみというも。さてさて、記念すべき「あわ屋謹製」手作り石鹸第一号、無事成功するかな??