金沢蓄音機館

awatomo2005-02-13

マフラブプロジェクトも一段落し、今日はG-TRY制作も小休止といったところ。そこで以前から行ってみたかった金沢蓄音機館へ行ってみた。蓄音機なんてちゃんと見たことも無ければ音を聴いたことも無かったが、ここではいろんな年代の蓄音機の生の音の聴き比べができるという。
ところでなぜまた蓄音機なのかというと、ちょっと前に衝動買いした学研大人の科学のふろくに付いていた蓄音機を作ってみたのがきっかけ。実は蓄音機というのは録音するのも再生するのも電気を必要としないらしい。これはちょっとした驚きだった。現代の感覚でいうと音の録音・再生といえば電気を使うものと相場が決まっているが、もともとはそうではなかったのだ。知ってしまえば原理はごくごく単純なものなのだが、これを最初に発明して製品化までやってのけたエジソンさんはやっぱりエライ!
で、実際聴いてみた蓄音機の音であるが、これが100年以上も昔の、しかも電気も使っていない機械の音なのか!?と驚くばかり。大きな音量で迫力もあるし、独特の伸びのある音質もすばらしい。年式や方式の違い(ビデオのVHSとβのように、録音方式の違いによる競争はすでにこの頃から始まっていたのだ)によって音に差があったり、当然年を追うごとに改良されていく様は、現代と何も変わらないようだ。
思えばこの蓄音機の登場によって、ハード・媒体(蓄音機・レコード)とソフト(音楽や歌手)の両軸によって商われるメディア産業が生まれ現代に至っているわけだ。今やメディアは音楽だけでなく、映像やゲーム、情報などありとあらゆる分野に拡張され、もの凄い量とスピードで世界を埋め尽くしているが、その重要なルーツの一つがこの蓄音機であることは間違いない。なんだか核心に触れたような気分で館を後にした。何の核心なのかは、まだ良く分からないんだが・・・。