省エネ音楽考

Susumu Hirasawaというアーティストを、どれくらいの人が知っているんだろう。以前からこの人の活動には興味を持っていたのだが、先日の豊田での滞在製作中に知り合った方が偶然にもCDを持っていて、初めてじっくりその音を聞く機会を得た。写真のイメージとのギャップに思わず苦笑したが、放射状に拡散して行くようなサウンドは、脳のこれまでとは違う部分を刺激されるような不思議な感覚だ。彼のホームページで、太陽光発電だけでスタジオ録音を完成させるエピソードが載っていた。こういう試みには大いに賛成するのだが、そもそも音楽をつくるのに何故これほどのエネルギーが必要なのか。アコースティックな音楽をやっている人にはばかばかしくさえ聴こえるかもしれない。が、技術力を使ってこその面白みがあることもまた事実。僕もその狭間に揺れている今日この頃なのです。