トルコな一日

awatomo2009-07-31

本州最南端にある大島には、トルコ記念館がある。今日はこの近くで食べられるというトルコアイスお目当てにはるばるやって来たのであった。
ところで何故ここにトルコ記念館なのか。今から120年ほど前、トルコの軍艦がこの島の岩礁で難破、600名近い将兵が殉職されるという惨事をきっかけに生まれたトルコと串本の交流、その親善の証として建てられたものだそうだ。
今も事故現場が見える灯台から海を眺めると、たしかに素人目にも海の難所だと思わせる。果てしない太平洋を背に、海面のあちこちから顔を出す黒い岩に繰り返しぶつかる荒波が、不自然なくらいまっ白な渦となって海中に飲み込まれて行くのが見える。台風の時は、さぞかし恐ろしいことになるんだろう。
何百人もの人々が波に呑まれ、岩に叩き付けられ、生き残った僅かな人々が島の人に助けを求めた。島の人々はさぞ驚いたことだろう。大惨事だ。そして、村人総出の献身的な救出作業が行われた。当時の惨状を思い描きながら、しばし荒波を前に立ちすくんだ。
あ、そうだ。トルコアイスだ。
生きていることは、それだけですばらしい。そう思い起こさてくれるようなトルコアイスの甘さでした。