日本神話への誘い@本宮大社

awatomo2009-09-26

女優の浅野温子さんが、日本各地の神社等を巡って行っている語り舞台「日本神話への誘い」の熊野本宮大社公演に行って来た。
本宮大社といえば、畏れ多くもつい先日大斎原でAWAYAも出演してきたばかりだけれど、今回は現在の本殿の前で行われる大掛かりな舞台。普段は静かで荘厳なたたずまいの社殿が派手にライトアップされ、その前にデカデカとドラムセットと音響機材が鎮座する舞台が組まれている様子は、それだけで圧巻というか、ちょっと不思議な体験だった。
神社内での語り舞台ということで、最初にイメージしていたのはもっとこじんまりとしんみりしたものかと思っていたが(それじゃ稲川淳二四谷怪談になってしまうか?)、バイオリンとドラムの生演奏大音量に合わせて登場した浅野さんは、大振りの不思議な舞い(?)を舞いながら出て来たかと思うと、台本を手に一気に読み上げるのであった。なんともダイナミック。さすが浅野温子といったところか。
語られる神話の内容は、舞台となる神社にちなんだ内容のものがセレクトされているということだが、神話と言っても現代の言葉で大変分かりやすく編集されたもので、それゆえ神話の本来持つ奥ゆかしさというか、読みの深さが半減しているかもしれないが、僕のような古事記初心者には正直ありがたかったです。
賛否両論はあるのかもしれないけれど、現代において神社や神話というものは、それを尊ぶあまりか、人々の日常からあまりに遠い存在になってしまっているのではないだろうか。今回の公演は、そうした神社と人々とのつながりを、ぐっと近づけてくれる、いい機会なんではないかと思った。
それにしても浅野さん、何をきっかけにこんな舞台を思いつかれたのか、ちょっと興味が沸きました。