活動写真を拝見

今日、大阪阪神百貨店にて催された「活動写真」なるものを拝見してきた。白黒無声映画を弁士と楽団がもり立てる昔なつかしの活動写真である。この楽団にYuのおしゃみの師匠である豊茂師匠が参加されると聴いて、観に来た次第。お題目は「ストトン節」とかなんとか言う喜劇と、坂東妻三郎主演の「高田の馬場」。いずれも大正時代そのままの映像に、当時さながらの弁士の語りが再現されていた。それにしても実際に活動写真を観るなんて初めて体験だったけど、思いのほか楽しかった。生き生きとした演技、解像度が低いことがかえって想像力を膨らませる映像、そして生演奏の音楽と弁士に語りは緊張感と躍動感にみちている。これが80年以上昔の当時なら、とてつもなく画期的なものだったのだろうという事は想像に固くない。今観ても、いやいまだからこそなおさら新鮮に写るともいえるんじゃなかろうか。また喜劇など現代の常識では笑えないようなことだったり、そこかしこに時代の差を感じるところもまた面白かった。観に来ているお客さんの中にお年寄りの方が懐かしそうに見入ってられる姿も見え、世代を超えて楽しめるという意味でも、活動写真、いいんじゃないか、と思った一日だった。