禁断の領域

awatomo2006-07-08

和歌山のこのボロ家に越して半年、未だに未使用の部屋が一つ残っていた。キッチンである。とても使う気にはなれない状態だったからだ。マックロクロスケというのはこういうところに生息しているに違いない。というわけで、今まで食器は洗面台で洗い、ガス台はカセットコンロでしのぎ、冷蔵庫に至っては半ば屋外の土間に仮置きしている状態。いいかげん人並みのキッチンくらいは必要かなとは思いつつも、なかなか重い腰を上げられずにいた禁断の領域に、遂に足を踏み入れてしまった。とりあえず、踏むと抜けそうなくらいたわんでいた床板をはがしてみると、その下から現れたのはこれまた踏むと崩れ落ちそうになるコンクリートの床に、見るもおぞましいネ○ミの××やらなにやらが体積している。壁も食器棚も動かなくなった換気扇もどれも手に触れるものはすべて長年の油汚れでベタベタで触る気にはなれず、シンクの裏側はまるで”腐海”に呑まれたように真っ黒でカビ胞子の臭気があたりに立ちこめている。それからそれから、、、とにかく逐一報告出来ないような魑魅魍魎の海であり、要するに、世間で言う大掃除とか、整理整頓とか、そういうレベルで済ませられる代物ではないのであった。やれやれ、劇的アフターな日は訪れるのであろうか。