水が出ない

街に住んでいると、蛇口をひねると水が出て当たり前だった。でも、ここでは違う。
昨日から水が出ていない。やれやれ、また水源をチェックしに行かなくては…。
家の水は、裏山の沢から長ーいホースで引いている。水が出なくなる理由はいろいろで、単にホースの継ぎ目がどこかで外れている時もあるし、ホースの口が土砂で埋まってる時もあるし、ホースのどこかに空気の栓ができて詰まっている時もある。そんな時は裏山に入っていって、水源の修理に行かなくてはならない。
さほど遠くはないのだけれど、一人で山に入るのは結構スリリング。一歩踏み外せば谷間へ転落するだろうし、いつ土砂が崩れてきてもおかしくないし、あちこちある獣道の向こうの茂みからは、獣の息づかいが聞こえてくる。
さて、一通りホースを点検したのだけれどホースが外れたり埋まったりしている様子はない。やっぱり空気が詰まったか。これが一番やっかいなんだなぁ…。しかし、そろそろ引き返したほうがよさそうだ、日が暮れる前に戻らないと帰り道が分からなくなる。また明日出直しだな…。
水は大切。
理屈ではなく、心からそう思える田舎の生活です。