これはデザイン革命か?

BMWの新しいコンセプトカーには驚かされた。有機的に変形するのだ。

昔のロボットアニメなどで、例えば戦闘機からロボットへ変形するロボットが登場するけど、どう考えても物理的にあり得ない変形をしていることが多かった。なので、プラモデルや超合金でアニメの設定と同じ様に変形させようとしても、どこかのパーツが有機的にでも変形しない限り辻褄が合わないということが起こり、子供ながらに幻滅させられていたものだ。
しかし、この車はどうだ。本当に有機的に変形しているではないか!
その答えは布製のボディ。布製という発想はそう珍しいものではないが、ここまで洗練させられると脱帽である。まるで、生命のような不気味さすら感じる。
ちょうど海から陸上に進出した生物が、先に蜘蛛や昆虫のような外骨格生物から現れたのに対し、遅れて両生類などの内骨格の生物が現れた様に、これからは車の世界でも鉄板や樹脂などで覆われた外骨格タイプのものに続いて、布のような柔らかい皮膚で覆われたいわば内骨格のタイプが登場してくるのではないか、ということを予感させる。
造形的にも、布を張ったように滑らかで張りのある美しい曲面を鉄板でいかに表現するか、というのがデザイナーやモデラーの腕の見せ所であったりするのだけど、こいつはそのことを見事に解決している。
なんせ布なのだから。必然的に張りのある面になるわな。
これからはカーデザインに服飾デザイナーが必要となるのかもなぁ。
僕の予想では、BMWの次世代カブリオレの屋根に活かされると見た。ベンツが口火を切った、流行の屋根折れ収納型に対抗する切り札として・・・。