シェフの仕事

awatomo2008-10-07

先日AWAYAの個展を行った梅樹庵では、フレンチシェフが毎週アーティストの要望に合わせて特製のスープを用意してくれていた。今回AWAYAが要求したのはなんと1万年くらい前の超古代文明の食事をイメージした雑穀入りベジタリアンスープ。一体どんな味なのか要求した本人も想像もつかない。しかもベジ。
しかし、シェフタケウチ氏は本物だった。出て来たスープはこちらの要望をすべて満たしていただけでなく、誰も想像できなかったであろう革新的な味で、しかも旨い! なんて創造的な仕事なんだろう、と、思わず感服してしまったのである。
食べ物の味なんて、素材が健康的で新鮮なら味付けなんて適当でもそこそこなんとかなると思っていた。実際、毎日の家庭での食事なんかは四季折々の新鮮な素材を使うことのほうがむしろ大切であって、あれこれ味付けをこねくり回しすぎるのはナンセンスだと思う。
しかし、シェフの仕事というのはこれとはまったく別の次元で存在しているのだ、ということをまざまざと見せつけられたのであった。
このスープ、たった2日間だけの限定品。食べれた方は幸運です。